本文
第2回 後田遺跡 位置と周辺の遺跡
「後田遺跡」
調査期間 平成28年8月17日~同年11月26日
後田遺跡が立地する周辺には数多くの遺跡があり、今回調査した鏑木地区は県指定文化財の御前鬼塚古墳(ごぜんきづかこふん)や瀧台古墳(たきだいこふん)などを擁する鏑木古墳群と呼ばれているよ。
今回の調査場所から東へ約100メートルの地点(後田遺跡内)では、古墳8基が見つかっているほか、南側の法王塚古墳(ほうおうづかこふん)では人型・馬型などの埴輪(はにわ)も出土したことが伝えられています。
後田遺跡発掘調査場所
後田遺跡古墳は、古墳時代後期のものであり、現在では周囲は開墾され畑となり、墳丘(ふんきゅう)は失われています。
※墳丘:人を葬(ほうむ)るためなどに土を積み上げてつくった丘のこと
後田遺跡古墳全景
人骨出土状況
石棺(せっかん)内には、人骨12体が埋葬されており、副葬品(ふくそうひん)の年代から6世紀後半から7世紀初期の人骨と推定されます。(古墳時代)
石板を組み合わせた箱式石棺
石材は、屏風ヶ浦(びょうぶがうら)で採取できる凝灰質泥岩(ぎょうかいしつでいがん)(飯岡石)
左右両側の板石(いたいし)は、多少の差はありますが、ほぼ均一な形を意識して石材を切出しているようで、企画性があります。
こうした先人たちが暮らしていた痕跡(こんせき)を知り、旭の歴史を感じることで「旭」を再発見してみよう。
「旭市内遺跡発掘調査報告書 後田遺跡(2019)」より