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令和6年3月 市議会定例会施政方針

更新日:2024年2月28日更新 ページ番号:0029205 印刷ページ表示

 

米本弥一郎

 

■ はじめに

 本日、ここに令和6年旭市議会第1回定例会を招集し、令和6年度一般会計、特別会計及び企業会計予算のほか、条例の制定等の案件についてご審議を願うことといたしました。

 新年度における市政運営について、所信の一端を申し上げさせていただきます前に、本年1月1日に発生しました能登半島地震で亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げます。
 また、怪我や被害にあわれた方、避難を余儀なくされている方、ご家族・関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

総合戦略

 はじめに、総合戦略・国土強靱化地域計画について申し上げます。

 総合戦略については、令和6年度が現計画の最終年度となることから、次期総合戦略の策定を進めてまいります。
 策定にあたっては、国や県の動向を踏まえ、本市が重点的に取り組むべき施策を再確認するとともに、SDGsの推進やまちづくりへのデジタル技術の活用を含め、幅広く市民などの意見を取り入れてまいります。

 国土強靱化については、東日本大震災での被害を教訓に、平時から大規模自然災害等に備えた地域づくりを推進してまいりました。
 本年は、令和6年能登半島地震による災害を教訓に諸情勢の変化等に対応するため、プログラムや指標の見直しなど必要な改定を行い、引き続き災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。

 「地方創生」と「国土強靱化」を二本の柱とし、攻めと守りの両面を兼ね備えた総合的なまちづくりを展開してまいります。

 

1 重点施策 

 次に、重点戦略のうち、令和6年度に取り組む重点施策と生涯活躍のまち・あさひ形成事業について申し上げます。

 

(1) 重点施策

◎ 地産振興プロジェクト

 重点施策の一つ目は、「地産振興プロジェクト」であります。


 はじめに、農業経営基盤と生産力の強化について申し上げます。

 農林水産省が公表した、本市の令和3年市町村別農業産出額は、448億1,000万円で全国第11位となっております。
 引き続き全国トップクラスの農業産出額を維持していくため、労働力の確保、農業経営の安定化、生産性の向上を目指し、関係機関と連携して取り組んでまいります。

 新規就農総合支援事業については、国の補助制度に加え市単独による補助事業を実施し、親元での就農者への支援や、市外からの新規就農者を積極的に受け入れるなど、農業者の確保、担い手の育成に取り組んでまいります。

 園芸生産強化支援事業については、生産施設の整備やスマート農業に対する千葉県の補助制度に上乗せし、産地力の強化や農業の高収益化に取り組んでまいります。

 

 次に、観光の振興について申し上げます。

 本市は、四季を通じて様々な観光イベントを開催し、例年多くの観光客に訪れていただいております。
 本年も「いいおかYOU・遊フェスティバル」や「七夕市民まつり」など地域の特性を生かしたイベントを中心に、元気な旭市をPRしてまいります。

 観光資源創出プロモーション事業については、本市の魅力を広く全国へ発信するため、インスタグラムやYouTubeなどのSNSを積極的に活用するほか、マスコミや旅行関連企業と連携して、地元産品や景勝地などを利用した観光資源の創出、旅行商品化に取り組んでまいります。

 

次に、雇用の推進や起業・創業への支援について申し上げます。

 創業支援事業については、創業、起業を目指す方のために、商工会や関係機関などと連携し、創業セミナーを開催するほか、経営支援セミナーなど、創業後の支援にも取り組んでまいります。

 雇用対策については、旭市雇用対策協議会が例年主催している合同企業説明会などの活動を支援し、地元企業と本市の未来を担う高校生とのマッチング機会の提供など、若者の雇用促進に取り組んでまいります。

 企業誘致等支援事業については、事業所の新設又は増設など、一定の設備投資を行った企業に対して、税制の優遇や雇用に対する奨励措置を講じることで、新規企業の誘致だけでなく既存企業の事業規模拡大や安定した雇用の確保を支援してまいります。

 

◎ 子宝育成プロジェクト

 二つ目は、「子宝育成プロジェクト」であります。

 
 はじめに、結婚出会いの場づくりについて申し上げます。

 出会いの場創出事業については、若者の定住化や後継者の結婚対策推進のため、魅力ある様々な婚活イベントを開催し、結婚を希望する男女の出会いの場の提供に取り組んでまいります。

 
 次に、子どもの育ちを支える教育環境づくりについて申し上げます。

 地域学校協働活動推進事業については、地域全体で子どもたちの成長を支えるとともに、学校を核とした地域づくりを目指し、地域と学校が連携・協働して様々な活動を推進しています。令和6年度は、市内全小・中学校へのコミュニティ・スクールの導入に合わせて、地域学校協働活動との一体的な推進に取り組んでまいります。

 

◎ 故郷創出プロジェクト

 三つ目は、「故郷創出プロジェクト」であります。

 
 はじめに、シティセールスの推進について申し上げます。

 ふるさと応援寄附推進事業については、昨年、返礼品であるハマグリがテレビ番組で紹介されたことにより、大きな反響を得て、当初の見込み額を大幅に上回る寄附をいただいております。
 今後も、ハマグリに続く第二、第三の人気返礼品の創出、改良及びPRに努め、本市の知名度向上を目指してまいります。


 次に、移住定住促進策の拡充について申し上げます。

 移住定住促進策については、定住促進奨励金や移住サポートセンターの設置など、多様な支援策に取り組んでおります。特に、移住サポートセンターは、相談業務やSNSを利用した情報発信だけでなく、移住希望者に対して市内を案内するツアーの実施、移住された方同士の交流会の開催など、積極的な活動を展開しております。
 今後も、本市の魅力のPRに努め、住みたい、住み続けたいと思える効果的な取り組みを進めてまいります。

 

◎ 安心形成プロジェクト

 四つ目は、「安心形成プロジェクト」であります。


 はじめに、地域包括ケアシステムの充実について申し上げます。

 高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を続けられるよう、必要な医療・介護・予防・住まい・生活支援を切れ目なく提供するための、地域包括ケアシステムの充実に取り組んでまいります。
 また、高齢者人口の増加による、多様化・複雑化する各種相談に対しては、市内3か所の地域包括支援センターと市直営の基幹型地域包括支援センターが連携し、きめ細やかな支援を行ってまいります。


 次に、安心して暮らせる地域づくりについて申し上げます。

 震災復興・津波避難道路整備事業のうち飯岡地域の横根三川線については、関係機関と協議を進めながら、県道飯岡片貝線との交差点改良工事を実施し、県道飯岡片貝線から国道126号までの暫定供用を目指して、引き続き事業を進めてまいります。

 

 

(2) 生涯活躍のまち・あさひ形成事業

 次に、生涯活躍のまち・あさひ形成事業について申し上げます。


 まちの交流機能の中核を担う「おひさまテラス」は、趣向を凝らした講座やイベントを開催することで、継続的に利用するリピーターが増えるなど、1月末現在で約15万人の来場者がありました。

 「みらいあさひ」の全体計画の中で、市内介護事業者による特別養護老人ホームの建設が昨年6月に着工し、現在、建設が進められております。 
 今後も、あらゆる世代が地域と共に楽しく健康に、「ひと」・「まち」・「くらし」が充足する生涯活躍の拠点となるまちづくりを支援してまいります。

 

 

2 基本施策

 次に、令和6年度の基本施策の概要を、総合戦略に掲げた四つの基本目標に沿って申し上げます。

 

◎ 魅力ある雇用を創出し、安心して働けるまちづくり

 一つ目は、「魅力ある雇用を創出し、安心して働けるまちづくり」であります。


 はじめに、農水産業の振興について申し上げます。

 水田農業構造改革推進事業については、主食用米の需要が減少傾向にある中、畜産業が盛んな本市の特性を生かして、飼料用米を中心とした戦略作物への転換を支援し、水田農業の経営安定化に取り組んでまいります。

 家畜防疫対策事業については、昨年の12月、県内においてカモ類の糞便から高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されているため、各農場における飼養衛生管理の徹底を働きかけるとともに、各種防疫対策への支援を行ってまいります。

 畜産環境フレッシュ事業については、臭気問題意識の向上と畜産農家が自主的に取り組む畜産臭気軽減対策を支援するなど、畜産環境の改善に取り組んでまいります。

 農業水利施設改修事業については、老朽化した市内の農業用用排水路施設の長寿命化や施設改修に取り組む団体に対し支援してまいります。

 有害鳥獣駆除事業については、鳥獣による農作物への被害を防止し、農村環境を保全するため、補助事業の活用を促すなど取り組みを強化してまいります。

 水産業については、漁業共済掛金の一部助成や貝類の種苗放流などを支援し、漁業者の安定的な経営や水産資源の回復に取り組んでまいります。

 水産基盤整備事業については、飯岡漁港内の施設改修や航路浚渫など、水産基盤の整備を支援してまいります。

 

 次に、商工業の振興について申し上げます。

 商店街活性化事業については、市内の空き店舗等の利活用に対する支援をはじめ、共通商品券発行事業にかかる運営費の支援や各商店街が実施するイベントなど、地域商業の活性化に向けた取り組みを支援してまいります。

 工業振興支援事業については、立地企業の経営基盤強化のため、工業団地内の既存の排水施設等をはじめとした共同管理事業への支援により、企業の生産環境の整備に取り組んでまいります。

 

◎ 結婚・出産・子育ての希望がかない、誰もが生きがいを持てるまちづくり

 二つ目は、「結婚・出産・子育ての希望がかない、誰もが生きがいを持てるまちづくり」であります。


 はじめに、保健・医療の充実について申し上げます。

 感染症予防対策事業については、50歳以上の方を対象として、帯状疱疹ワクチンの接種費用の一部助成を新たに開始し、発症の予防と経済的負担を軽減してまいります。
 また、昨年から学校を中心にインフルエンザが猛威を振るっていることに鑑み、現在、小学校2年生まで助成している、任意インフルエンザワクチン接種費用の助成対象を、高校3年生まで拡大いたします。
 なお、新型コロナウイルスワクチン接種については、令和6年度から65歳以上の方などを対象に定期接種となるため、必要な準備を進めてまいります。

 がん検診事業については、令和6年度から24時間予約可能となるインターネット予約システムを導入します。利便性が向上することで、受診率の向上とともに若い世代の受診者の増加が期待でき、がんの早期発見、早期治療に繋がるものと期待しております。

 

 次に、スポーツの振興について申し上げます。

 「千葉県東部五市体育大会」については、5月19日に本市を会場に開催されます。近隣から多くの選手が参加し、市内の各会場で様々な競技で熱戦が繰り広げられますので応援をお願いいたします。

 「あさひスポーツフェスティバル」については、10月に市内複数のスポーツ施設を会場として開催いたします。お子さんから高齢の方まで、或いは家族や友人とともに楽しむことができる、ニュースポーツなどの体験型メニューを数多く予定しております。

 パラ卓球ナショナルチームの合宿については、11月に本市を会場に受け入れを予定しております。世界トップクラスのパラアスリートを間近に見ることでスポーツへの関心が高まり、スポーツを始めるきっかけとなることを期待しております。

 社会体育施設については、指定管理者とともに老朽化した施設の点検改修を進め、安全で安心にスポーツが楽しめるよう、施設の維持管理に取り組んでまいります。

 

 次に、子育て支援の充実について申し上げます。

 学校給食費については、物価高騰による食材費の上昇を踏まえて見直しを行った上で、第1子、第2子については半額免除、第3子以降は無償化を継続することとし、子育て世帯の負担軽減に取り組んでまいります。

 ファミリー・サポート・センター事業については、子育ての援助を受けたい会員と援助したい会員が、子どもを預けたり、子どもを預かったりする育児の相互援助活動でありまして、サポート・センターは会員間の調整や連絡を行い、橋渡しの役割を担います。今後、さらなる子育て支援の充実のため、事業開始に向け、鋭意取り組んでまいります。

 妊婦・乳幼児健康診査事業については、産後2週間及び産後1か月の産婦健康診査と生後1か月の乳児健康診査の費用の一部助成を新たに開始し、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制を整備してまいります。

 

 次に、公立保育所の再編について申し上げます。

 (仮称)中央第二・ゆたか統合保育所の建設については、すでに工事に着手しており、令和7年4月の開所に向けて、適切な進捗管理に取り組んでまいります。

 また、日の出保育所ととみうら保育所の再編整備については、保護者説明会やアンケート調査を実施いたしました。再編後の場所の選定については、「旭市立日の出保育所・とみうら保育所再編整備検討会議」の中で意見をいただき、日の出保育所を活用した方が良いという意見が多く出たところであります。今後も、地域や保護者の理解を得ながら適切に事業を進めてまいります。

 

 次に、障がい者福祉の充実について申し上げます。

 障がいのある人が住み慣れた地域で自立し、安心して暮らしていけるよう、個々の状況に応じた在宅生活や日中活動サービス、地域生活支援などの障がい者福祉施策を引き続き推進してまいります。

 

 次に、小中学校の再編について申し上げます。

 干潟地域の小学校統合については、本年1月に「旭市学校再編代表者会議」を設置し、学校再編の可否のほか、統合校の位置、開校時期、名称などについて調査審議を進める予定であります。今後も、児童数の推移を見据えつつ、旭市学校再編基本方針に基づいて、保護者や地域の皆様との合意形成に取り組んでまいります。

 

 次に、学校教育の充実について申し上げます。

 部活動の地域移行については、旭市部活動地域移行推進協議会を設置し、本市にとって望ましい休日の部活動のあり方について協議してまいります。また、先行して部活動の地域移行に取り組む団体に対し、モデル事業補助金を交付し、学校の教育課程外におけるスポーツ・文化芸術活動を支援してまいります。

 

 次に、芸術文化の振興・伝統文化の保存について申し上げます。

 大原幽学遺跡史跡公園については、昨年度に引き続き、防災設備更新工事を実施するほか、雨水排水対策として排水設備や公園北側駐車場等の整備を進めてまいります。

 

◎ ひとの定着・還流・移住の流れをつくり、人々が集うまちづくり

 三つ目は、「ひとの定着・還流・移住の流れをつくり、人々が集うまちづくり」であります。


 はじめに、交流の促進について申し上げます。

 幽学の里で米づくり交流事業については、大原幽学先生ゆかりの水田を都市住民との米づくり体験・交流の場として活用し、農作物を作る喜び、食べる喜びを感じていただくことで、農業の魅力発信と本市の豊富な農水産物のPRに取り組んでまいります。

 スポーツ交流については、「旭市飯岡しおさいマラソン大会」をはじめ、卓球の「世界ユース日本代表選考会」や「ぽるぽろ」を通じて、本市の知名度アップや交流を深めてまいります。

 

 次に、安全で快適な道路の整備について申し上げます。

 市道の整備については、安全で円滑な交通の確保と生活環境の改善に向けて、道路改良、排水施設整備及び維持補修工事など、計画的に取り組んでまいります。

 飯岡海上連絡道三川蛇園線整備事業については、JR東日本千葉支社へ委託しました鉄道横断工事が完了し、鉄道横断部前後の道路改良工事に着手したところであります。

 南堀之内バイパス整備事業については、令和6年度末の供用開始を目指して、起点部及び終点部における交差点改良工事などを実施してまいります。

 千葉県が進めております銚子連絡道路の整備については、横芝光町から匝瑳市までの延長5キロメートルの2期区間が、3月31日に開通することとなりました。また、これに続く匝瑳市から旭市までの延長13キロメートルの3期区間につきましては、現在、関係機関と協議を行いながら、道路設計等を進めていると伺っております。本市にとりまして重要な路線でありますので、引き続き事業が円滑に進むよう協力してまいります。

 

 次に、安全・安心な水の供給について申し上げます。

 水道事業については、安全・安心な水道水を供給するため「旭市水道事業ビジョン」に基づき、旭配水場の配水ポンプ施設や基幹管路など、耐震化を推進するとともに、配水区域の適正化に取り組んでまいります。


 次に、公園の充実について申し上げます。

 公園については、市民が自然とふれあい、うるおいと安らぎをもたらす憩いの場として、安全で快適に利用できるよう適切な維持管理を行ってまいります。

 

 次に、居住環境の充実について申し上げます。

 計画的な土地利用が行われ、秩序ある良好な住環境の形成を実現するため、市全域を視野に入れた都市計画の見直しに着手しており、本年度は素案の作成と住民説明会を実施いたしました。
 今後は、国や県との協議を進め、令和8年度の都市計画決定を目指してまいります。

 冠水対策排水整備事業については、従前より排水整備を進めている旭地域イ地区に加え、本年度から着工した旭地域ハ地区及び海上地域後草地区の3地区について、計画的に整備を進めてまいります。

 蛇園南地区排水路整備事業については、令和6年度末の事業完了を目指し、排水整備を進め、当地区の生活環境の向上に取り組んでまいります。

 公共下水道及び農業集落排水については、施設の適正な維持管理を通じて、公共水域の水質保全や生活環境の向上に取り組んでまいります。

 住宅リフォーム補助事業については、市民の居住環境の向上や個人住宅のリフォームに対する補助を通じた地域経済の活性化など、波及効果を含めて引き続き取り組んでまいります。

 空き家等対策推進事業については、国が掲げる、活用の拡大・管理の確保・特定空家等の除却等に対応するため、「旭市空家等対策計画」を改訂し、より一層の効果的な取り組みを実施してまいります。

 

 次に、廃棄物の減量化と資源の有効活用について申し上げます。

 ごみの減量化推進事業については、廃棄物の発生を抑制し、限りある資源を有効的に活用する循環型社会の実現に向け、今後も市民や事業者の皆様によるごみの減量化や3Rの取り組みを支援してまいります。

 

 次に、自然環境の保全について申し上げます。

 きれいなまちづくりへの取り組みについては、きれいな旭をつくる会や環境ボランティア団体を支援するとともに、今後も市民やボランティア団体の皆様にご協力をいただきながら、地域ぐるみで自然環境の保全に取り組んでまいります。

 

◎ 将来にわたって元気な地域をつくり、安全・安心で暮らしやすいまちづくり

 四つ目は、「将来にわたって元気な地域をつくり、安全・安心で暮らしやすいまちづくり」であります。


 はじめに、高齢者福祉の充実について申し上げます。

 高齢者に対する介護予防の普及啓発や、高齢になっても住み慣れた地域で自立した暮らしが続けられるよう、身近な地域で生活機能の低下を予防するための「通いの場」の立ち上げを支援してまいります。また、ひとり暮らしの高齢者や認知症高齢者などの見守り体制の構築を強化してまいります。

 

 次に、消防・防災力の強化について申し上げます。

 海上・飯岡統合消防分署庁舎建設工事については、令和6年度中の業務開始に向けて、適切な進捗管理に取り組んでまいります。

 消防施設整備事業については、後草地区の後草区民館敷地内へ地上型耐震性貯水槽を設置し、火災発生時の迅速な消火体制を確保します。

 消防車両整備事業については、老朽化し、機能低下した干潟分署配備の水槽付き消防ポンプ自動車並びに干潟地域の消防団に配備されている小型動力ポンプ付積載車を更新し、消防・防災力の強化に取り組んでまいります。

 

 次に、公共交通網の整備について申し上げます。

 デマンド交通運行事業については、令和6年度から医療機関を乗降場所とする場合の区域外運行を可能とし、そのための区域外運行車両1台を増車し、サービスの拡充に取り組んでまいります。

 

 次に、消費者の保護について申し上げます。

 消費者の保護については、成年年齢の引下げや、いわゆる霊感商法など、多様化する消費者トラブル等に対応するため、充実した相談体制を確保するとともに、未然防止の啓発活動を行い、豊かな消費生活の実現に取り組んでまいります。

 多重債務者の救済支援については、庁内関係各課や関係機関との連携体制を強化してまいります。

 

 

■ 物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金

 次に、国の地方創生臨時交付金を活用した本市独自の支援策について申し上げます。

 物価高騰対策として、住民税非課税世帯等物価高騰対策給付金を受けた世帯を除く世帯を対象に、家計応援のため商品券の配付を予定しております。

 

 

■ ストップ少子化大作戦

 次に、「ストップ少子化大作戦」について申し上げます。

 本事業については、喫緊の課題である少子化に歯止めをかけるため、「結婚・出産・子育て・定住」を一連のものとしてとらえ、分野横断的な切れ目ない支援として市が実施している数多くの少子化対策関連事業の中から、婚活支援事業や、移住支援制度の充実のほか、地域学校協働活動の推進など、9つの事業を特に採り上げて実施しております。
 今後も、「チーム旭市役所」としてこれらの取り組みを継続し、少子化問題の解消に取り組んでまいります。

 

 

■ 行政改革アクションプラン

 次に、行政改革の推進について申し上げます。

 行政改革の推進については、全庁的に取り組む中で、市税等の収納率の向上と滞納額の縮減、経費の削減、組織・機構の見直し、職員数の適正化など、一定の成果を挙げているところであります。
 なお、令和6年度は、第4次アクションプランの最終年度となるため、目標の達成に向けて一層の行政改革に取り組むとともに、行政改革推進委員会のご意見をいただきながら、次期計画となる第5次アクションプランの策定に取り組んでまいります。

 デジタル技術を活用して行政サービスの改善や効率化を進める、いわゆる自治体DXについては、デジタル戦略室を設置するとともに、国の制度を利用して民間企業からデジタル専門人材を受け入れ、自治体DXを推進してまいります。

 全ての公共施設の在り方や具体的な運用については、「旭市公共施設等総合管理計画」や「個別施設計画」に基づき、市民ニーズや社会情勢の変化を的確に把握しながら、資産コストの縮減と公共施設の最適な配置を進めてまいります。

 また、未利用地で処分が可能な土地については、積極的に売却を進めてまいります。

 

 

予算編成方針

 次に、令和6年度の予算編成方針について申し上げます。

 本市の財政状況は、これまで着実に推進してきた行財政改革などにより、令和5年度も引き続き健全な財政状況を維持しております。

 令和6年度の歳入は、市税収入などは引き続き堅調に推移しているものの、長引く物価高騰の影響などにより、景気を下押しするリスクがあることから、依然として予断を許さない状況であります。

 一方、歳出においては、人口減少・少子高齢化対策及び市民が安全・安心に暮らせるまちづくり等を積極的に推進する中、社会保障関係費や公共施設等の維持更新費用の増加、さらには、エネルギー価格など物価高騰による経常経費の上昇が引き続き懸念されることから、財政の負担増が避けられない状況であります。

 このような状況を踏まえた中でも、令和6年度の予算編成にあたっては、「チーム旭でまちづくり」の理念のもと、最終年度を迎える「第2期旭市総合戦略」に掲げる4つの基本目標を実現するために関連する諸施策をより強力に推進してまいります。

 将来都市像である「郷土愛からつなぐ未来ず~っと大好きなまち旭」を実現させ、本市のさらなる発展と、将来にわたり市民が安心して住み続けたいと思えるまちづくりを目指して、一般会計の予算を324億8,000万円としたものであります。

 特別会計は、病院事業債管理、国民健康保険事業、後期高齢者医療、介護保険事業で、176億6,500万円、企業会計は、水道事業、公共下水道事業、農業集落排水事業で、32億9,218万3,000円となり、市全体の当初予算の規模を534億3,718万3,000円としたところであります。