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令和5年3月 市議会定例会施政方針

更新日:2023年3月1日更新 ページ番号:0024042 印刷ページ表示

米本弥一郎

 

■ はじめに

 本日、ここに令和5年旭市議会第1回定例会を招集し、令和5年度一般会計、特別会計及び企業会計予算のほか、条例の制定等の案件についてご審議を願うことといたしました。

 開会にあたり、新年度における市政運営について、所信の一端を申し上げます。

 

総合戦略

 はじめに、総合戦略について申し上げます。

 第2期旭市総合戦略は、総合戦略と国土強靱化地域計画、さらには行政改革アクションプランを一体化させ、市民が安心して暮らせるよう、本市のまちづくりの指針として令和2年3月に策定し、令和5年度は、計画期間の4年目を迎えます。

 この間、国においては、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会の実現を目指し、デジタル技術の活用による地方の課題解決や魅力向上の取り組みを加速化・深化させるため、「デジタル田園都市国家構想総合戦略」が昨年12月に策定されたところです。

 これを踏まえ、本市においては、まちづくりへのデジタル技術の活用を含め、幅広い市民などの意見を取り入れた第3期目となる新たな総合戦略を、令和5年度から2か年をかけて策定してまいります。

 

重点施策

 次に、総合戦略の中で、令和5年度に取り組む重点施策を、四つのプロジェクトに沿って申し上げます。

 

◎ 地産振興プロジェクト

 一つ目は、「地産振興プロジェクト」であります。

 
 はじめに、農業経営基盤と生産力の強化について申し上げます。

 農林水産省が公表した、本市の令和2年市町村別農業産出額は、489億円で全国第6位となっております。

 引き続き全国トップクラスの農業産出額を維持していくため、労働力の確保、農業経営の安定化、生産性の向上を目指し、関係機関と連携してさまざまな施策に取り組んでまいります。

 新規就農総合支援事業については、市単独による補助事業により、親元での就農者への支援を行うとともに、市外からの新規就農者についても積極的に受け入れ、農業者の確保、担い手の育成に取り組んでまいります。

 園芸生産強化支援事業については、農業の効率化や高収益化を図るため、生産施設の整備やスマート農業の導入に対する支援を行ってまいります。

 
 次に、観光の振興について申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、5月8日から季節性インフルエンザと同等の第5類感染症に変更されることに伴い、旅行や各種イベント、レジャーなどの観光需要の活発化が期待されております。

 本市では、四季を通じてさまざまな観光イベントが開催され、例年多くの観光客が訪れます。令和5年度の観光イベントにおいては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を図り、安全に開催できるよう、実行委員会や関係団体とともに準備を進めてまいります。

 観光資源創出プロモーション事業については、本市の魅力を広く全国へ発信するため、インスタグラムやユーチューブなどのソーシャルネットワークサービスを積極的に活用するほか、マスコミや旅行関連企業と連携し、地元産品や市内の魅力ある場所などを活かしたPR、旅行商品化など、新たな観光資源の創出に取り組んでまいります。

 
 次に、雇用の促進や起業・創業への支援について申し上げます。

 創業支援事業については、市内で創業、起業を目指す方のために、商工会や関係機関と連携し、創業セミナーを開催するほか、経営支援セミナーなど、創業後の支援にも取り組んでまいります。

 雇用対策については、旭市雇用対策協議会が例年主催している合同企業説明会など、地元企業と旭市の未来を担う高校生とのマッチング機会を提供し、若者の雇用促進に努めてまいります。

 企業誘致等支援事業については、市内において事業所の新設又は増設などの一定の設備投資を行った企業に対して、税制面での優遇や雇用に対する奨励措置を講じることで、新規企業の誘致だけではなく、既存企業の事業規模拡大や安定した雇用の確保を支援してまいります。

 

◎ 子宝育成プロジェクト

 二つ目は、「子宝育成プロジェクト」であります。

 
 はじめに、結婚出会いの場づくりについて申し上げます。

 出会いの場創出事業については、若者の定住化や後継者の結婚対策推進のため、より積極的な情報発信を進めるとともに、魅力あるさまざまな婚活イベントを開催し、男女の出会いの場の提供に努めてまいります。

 
 次に、安心して子育てができる環境の整備について申し上げます。

 子育て世代包括支援事業については、伴走型の相談支援体制を継続し、妊娠から子育てに関する各種の相談に応じ、関係機関と連携して切れ目のない支援を実施してまいります。また、産後に不安のある方や育児に協力者のいない方などに対して実施している産後ケア事業については、宿泊型に加え通所型も実施することで、育児不安の解消を図ってまいります。

 子育て世帯への経済的支援については、国の令和4年度第2次補正予算で創設された「出産・子育て応援交付金」を活用し、新たに「旭市出産・子育て応援給付金給付事業」を実施します。伴走型相談支援と経済的支援を一体的に行うことで、妊婦や子育て家庭が、より安心して出産・子育てをしていける環境づくりに努めてまいります。

 育児支援事業については、安心して育児が行えるよう子育て学級や離乳食教室などを実施し、発達相談などの専門的な相談も受けられる体制を充実してまいります。

 

◎ 故郷創出プロジェクト

 三つ目は、「故郷創出プロジェクト」であります。

 
 はじめに、シティセールスの推進について申し上げます。

 令和4年度から、シティプロモーション事業の一つとして、「ロケツーリズムの推進」に取り組んでおります。取り組みを開始して以降、ロケ地に関する問い合わせや、撮影の実績が着実に増加し、その効果を実感しているところです。今後も、本市の魅力や認知度の向上とシビックプライドの醸成が図れるよう官民協働で取り組んでまいります。

 
 次に、移住・定住促進策の拡充について申し上げます。

 本市では、少子高齢化・人口減少対策の一環として、定住促進奨励金や、本市へのお試し居住、移住サポートセンターの設置など、多様な移住・定住支援策の取り組みを実施しております。今後も、市のPRを積極的に行い、本市の魅力を広く伝えるとともに、住んでみたい、住み続けたいと思える効果的な取り組みを進めてまいります。

 

◎ 安心形成プロジェクト

 四つ目は、「安心形成プロジェクト」であります。

 
 はじめに、地域包括ケアシステムの充実について申し上げます。

 高齢者が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、引き続き必要な医療・介護・予防・住まい・生活支援を切れ目なく提供するための地域包括ケアシステムの充実を図ります。また、高齢化等により増加、複雑化する各種相談に対し、市内の3か所の地域包括支援センターと市直営の基幹型地域包括支援センターが連携して、きめ細やかな支援を行ってまいります。

 
 次に、安心して暮らせる地域づくりについて申し上げます。

 震災復興・津波避難道路整備事業については、飯岡地域の横根三川線のうち、県道飯岡片貝線から国道126号までの暫定供用を目指して、千葉県警察本部など関係機関と協議を進めながら、引き続き事業の進捗を図ってまいります。

 また、旭地域の椎名内西足洗線については、県道飯岡一宮線から旭中央病院付近までの全体計画3キロメートルの供用開始を目指して、順次工事を進めてまいります。

 
 次に、地域公共交通の利便性向上について申し上げます。

 本市では、現在、市民にとってより良い公共交通体系を構築するためのマスタープランとなる「旭市地域公共交通計画」の策定に取り組んでおります。策定にあたっては、市民や関係者の方々から幅広く意見等を伺いながら、旭市地域公共交通会議において協議、検討を行い、年度内に策定が完了する見込みであります。本計画策定後は、速やかにより良い公共交通体系の実現に取り組んでまいります。

 

 

〇 生涯活躍のまち構想

 次に、生涯活躍のまち・あさひ形成事業について申し上げます。

 令和4年4月に「生涯活躍のまち・みらいあさひ」がまちびらきをして以降、市内外から好評をいただき、「おひさまテラス」については、1月末現在で、21万人を超える来場者がありました。

 「みらいあさひ」の全体計画としては、ハード・ソフトともに、まだまだ未完成ではありますが、将来の旭市のため、引き続き、民間事業者グループや旭中央病院と緊密に連携・協働しながら、より魅力的なまちづくりに全力で取り組んでまいります。

 

〇 ストップ少子化大作戦

 次に、「ストップ少子化大作戦」について申し上げます。

 喫緊の課題である少子化に歯止めをかけるため令和4年度から開始した取り組みで、結婚・出産・子育て・定住を一連のものとして捉え、分野横断的な切れ目のない支援を展開すべく、婚活支援事業や英語教育の強化、移住支援制度の充実など、9つの事業を実施しております。

 今後もこれらの取り組みを継続して実施していきながら、今の旭市、将来の旭市に何が必要なのかを十分に精査・分析し、必要に応じてさらなる改善を図るなど、「チーム旭市役所」として取り組んでまいります。

 

〇 CCDプロジェクト

 次に、「CCDプロジェクト」について申し上げます。

 本市とノボ・ノルディスク・ファーマ株式会社、及び千葉大学医学部附属病院の三者による連携協定を締結し、糖尿病患者の発症抑制や重症化予防のための共同研究など、さまざまな研究やプログラムの実施、イベントなどを開催しております。

 発症抑制については、本市の若手・中堅職員によるプロジェクトチームが、重症化予防については、「旭市糖尿病対策地域連絡会」が設置されました。

 令和5年度においては、発症抑制・重症化予防を相互に連携し、市民の糖尿病対策、健康増進に取り組んでまいります。

 

 

◆ 基本施策 ◆

 次に、令和5年度の基本施策の概要を、総合戦略に掲げた四つの基本目標に沿って申し上げます。

 

◎基本目標1 魅力ある雇用を創出し、安心して働けるまちづくり

 第一は、「魅力ある雇用を創出し、安心して働けるまちづくり」であります。

 
 はじめに、農水産業の振興について申し上げます。

 水田農業構造改革推進事業については、今後も需要に応じた米の生産が求められていることから、畜産業が盛んな本市の特性を十分に生かして、飼料用米等の戦略作物の作付けに対する支援を行い、水田農業の経営安定を図ってまいります。

 家畜防疫対策事業については、本年1月に市内の養鶏場において高病原性鳥インフルエンザが発生するなど、引き続き厳重な防疫対策が重要となっております。今後も、畜産物を安定供給するため、各農場での飼養衛生管理の徹底を図るとともに、各種防疫対策への支援をしてまいります。

 畜産環境フレッシュ事業については、各農場での畜産臭気に対する対策を進めるため、臭気を軽減する効果のある資材等の導入に対し支援を行い、環境の改善に取り組んでまいります。

 農業基盤整備については、水田の大区画化や担い手への農地の集約などを目的として施工している県営土地改良事業飯岡西部地区、春海地区及び豊和地区の早期完成に向けて、引き続き支援してまいります。

 有害鳥獣駆除事業については、イノシシなどによる農産物への被害防止や農村環境の保全を図るため、引き続き市の単独補助事業などで、対策を強化してまいります。

 水産業については、漁業共済制度や貝類の種苗放流などを推進し、漁業者の安定的な経営や水産資源の回復に努めてまいります。また、飯岡漁港内の施設改修や航路浚渫など、水産基盤の整備を推進してまいります。


 次に、商工業の振興について申し上げます。

 商店街活性化事業については、長期化するコロナ禍の影響や急激な物価高騰への対応として、消費者の購買意欲の拡大を図り、地元商店街等の活性化につなげるため、令和4年度に引き続きプレミアム率30パーセントの共通商品券発行事業を行うほか、市内の空き店舗等の利活用や各商店街が実施するイベントなど、商業活性化に向けた取り組みを支援してまいります。

 工業振興支援事業については、立地企業の経営基盤の強化を図るため、工業団地内の既存の排水施設等をはじめとした共同管理事業への支援により、企業の生産環境の整備を行ってまいります。

 

◎基本目標2 結婚・出産・子育ての希望がかない、誰もが生きがいを持てるまちづくり

 
 第二は、「結婚・出産・子育ての希望がかない、誰もが生きがいを持てるまちづくり」であります。

 
 はじめに、保健・医療の充実について申し上げます。

 感染症予防対策事業については、新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけが第5類感染症に変更されることに伴い、各種の政策や措置についても見直しが行われていく予定です。本市においても、国や県の動向を注視しながら市民の皆様へ情報提供を行うとともに、必要な対策を講じてまいります。

 また、各種予防接種を実施するとともに令和4年度同様、インフルエンザ予防接種費用の助成拡充を継続し、感染症の発生予防を図ってまいります。


 次に、スポーツの振興について申し上げます。

 誰でも自由に、自ら進んでスポーツに親しむことを目的に昨年初開催し、好評であった「あさひスポーツフェスティバル」を本年10月に開催いたします。市内複数のスポーツ施設で、家族や友人と一緒に子どもから高齢者まで楽しめるニュースポーツなどの体験型メニューを予定しております。

 社会体育施設の管理については、指定管理者による12施設の管理運営が4月1日から開始されます。民間事業者の有するノウハウを活用することにより、施設利用者の増加や市民サービスの向上が図られるものと期待しております。


 次に、子育て支援の充実について申し上げます。

 子ども医療費助成事業については、令和5年8月から千葉県の助成制度の拡充に伴い、一つの医療機関で、月ごとに入院は10日、通院は5回を超えた以降の窓口負担を無料といたします。また、これまで償還払いで給付していた高校生等にも受給券を発行し、現物給付を実施するなど、さらなる利便性の向上を図ってまいります。

 公立保育所の再編については、現在、(仮称)中央第二・ゆたか統合保育所の建設に向けて設計業務を実施しております。今後も、子ども達が毎日楽しく、安全で快適に過ごせる施設となるよう、準備を進めてまいります。


 次に、障がい者福祉の充実について申し上げます。

 障がいのある人が住み慣れた地域で自立し、安心して暮らしていけるよう、個々の状況に応じた在宅生活や日中活動、地域生活サービスなどの障がい者福祉施策を推進してまいります。


 次に、学校教育の充実について申し上げます。

 教諭補助員配置事業については、小学校に増員配置し、国語や算数などの基礎学力向上や、英語コミュニケーション能力の育成、特別な支援を必要とする児童への配慮のほか、新たに中央小学校に養護教諭補助員を配置することで、よりきめ細やかな指導・支援を図ってまいります。

 また、中学校に配置する外国語指導助手(ALT)を増員し、幼児期から中学3年生まで、切れ目のない英語教育の充実を図ってまいります。

 学校給食の充実については、第3子以降の給食費無償化や、物価高騰による賄材料費の不足分を市の一般財源で補填することで、子育て世帯への負担軽減に努めてまいります。

 小中学校の再編については、旭市学校再編基本方針の早期実現に向け、本年4月、教育総務課内に学校再編室を設置いたします。今後は、市民の皆様への十分な説明とご理解をいただくため、地域ごとに、保護者説明会のほか、地域検討会議、代表者会議などを開催し、学校再編を進めてまいります。


 次に、芸術文化の振興・伝統文化の保存について申し上げます。

 文化振興事業については、市民の文化意識の高揚を図り、優れた芸術文化に接する機会を増やすため、地域の伝統芸能の発表やプロによる演芸など幅広いジャンルの芸術文化事業を展開してまいります。

 大原幽学遺跡史跡公園の充実については、「史跡大原幽学遺跡整備基本計画」に基づき、老朽化した防災設備の更新工事を令和6年度までの2か年をかけて実施してまいります。

 

◎基本目標3 ひとの定着・還流・移住の流れをつくり、人々が集うまちづくり

 第三は、「ひとの定着・還流・移住の流れをつくり、人々が集うまちづくり」であります。


 はじめに、交流の促進について申し上げます。

 幽学の里で米作り交流事業については、大原幽学先生ゆかりの水田を活用し、市内在住者と都市住民が米作り体験などで交流することにより、農作物を作る喜び、食べる喜びを通して農業の魅力を感じていただくとともに、「食の郷・旭」のPRを図ってまいります。

 スポーツ交流については、「旭市飯岡しおさいマラソン大会」や海岸を地域振興のツールとして活用し、幅広い世代の人たちが楽しめることを目的に昨年スタートした「日本一身近な海づくり推進事業」、通称「ぽるぽろ」を引き続き開催し、本市の知名度アップや交流の促進を図ってまいります。


 次に、安全で快適な道路の整備について申し上げます。

 市道の整備については、幹線道路に加えて、各地域の生活道路及び通学路など、利便性の向上や安全性の確保を図るための道路改良や、排水整備及び維持補修工事など計画的に進めてまいります。

 飯岡海上連絡道三川蛇園線については、一部区間の供用を開始しており、JR東日本千葉支社へ委託している鉄道の横断工事も、令和6年3月の完成を目指して、順調に進捗しているところです。今後は、終点部の県道銚子・旭線との交差点改良工事などについて、関係機関と協議を進めながら、事業の進捗を図ってまいります。

 南堀之内バイパス整備については、早期完成を目指して、終点部における大利根用水横断部の水路整備と併せて、本線の改良工事を順次進めてまいります。

 千葉県により進められている銚子連絡道路の整備については、本市の事業区間の測量調査が順調に進捗しており、今後は、調査結果を踏まえ、道路の設計業務に向けて準備を進めていくと伺っております。

 また、清滝バイパスの整備については、トンネル本体の工事が完了し、現在、トンネル内の舗装工事が進められております。引き続き、広域農道など接続する道路の改良工事を進めていくと伺っております。

 2路線とも、本市にとりまして重要な路線でありますので、今後も早期完成に向け、引き続き要望してまいります。


 次に、安全・安心な水の供給について申し上げます。

 水道事業については、安全・安心な水道水を安定的に供給するため「旭市水道事業ビジョン」による長期計画に基づき、旭配水場の配水ポンプの更新をはじめ耐震化を考慮した既存施設の計画的な更新・改良や配水区域の適正化を実施してまいります。


 次に、公園の充実について申し上げます。

 公園については、市民が自然とふれあい、うるおいと安らぎをもたらす憩いの場として、安全で快適に利用できるよう適正な維持管理を行ってまいります。


 次に、居住環境の充実について申し上げます。

 計画的な土地利用が行われ、秩序ある良好な住環境の形成を実現するため、本年度から市全域を視野に入れた都市計画の見直しを進めております。

 令和5年度は都市計画案を作成し、議会や市民の皆様からご意見をいただきながら業務を進め、令和8年度の都市計画決定を目指してまいります。

 住宅リフォーム補助事業については、市民の居住環境の向上等を目的として実施しており、個人住宅のリフォームに対する補助を通じて地域経済の活性化を図ってまいります。

 空き家対策事業については、令和4年4月に策定した「旭市空家等対策計画」に基づき、特定空き家等の認定、空き家の活用等支援のほか、新たに空き家バンク制度を活用した効果的な取り組みを実施してまいります。

 公共下水道事業及び農業集落排水事業については、施設の適正な維持管理を通じて、水質保全や生活環境の向上に努めてまいります。

 冠水対策排水整備事業については、イ地区の冠水対策として、引き続き、中央第三保育所付近の排水整備を進めてまいります。

 また、旭地域ハ地区及び海上地域後草地区の冠水対策については、本年度に実施した詳細設計を踏まえて、効果的な排水整備を進めてまいります。

 蛇園南地区排水路整備事業については、引き続き、地区内の排水整備を進め、当地区の生活環境の向上を図ってまいります。


 次に、廃棄物の減量化と資源の有効活用について申し上げます。

 廃棄物の発生を抑制し、限りある資源を有効的に活用する循環型社会の実現に向け、市民や事業者の皆様によるごみの減量化や3Rの取り組みを引き続き支援してまいります。


 次に、自然環境の保全について申し上げます。

 地域ぐるみできれいなまちづくりへの取り組みを推進するため、きれいな旭をつくる会や環境ボランティア団体を支援するとともに、今後も市民やボランティア団体の皆様にご協力をいただきながら、身近な地域の環境美化の推進を図ってまいります。

 

◎基本目標4 将来にわたって元気な地域をつくり、安全・安心で暮らしやすいまちづくり

 第四は、「将来にわたって元気な地域をつくり、安全・安心で暮らしやすいまちづくり」であります。


 はじめに、高齢者福祉の充実について申し上げます。

 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、地域のつながりの中で互いに声を掛け合い、自ら介護予防に取り組む「通いの場」の立ち上げを支援するとともに、地域の多様な生活支援サービスの充実と認知症高齢者などの見守り体制の構築を推進してまいります。


 次に、消防・防災力の強化について申し上げます。

 防災行政無線等整備事業については、現在運用している設備が更新時期を迎えることから、設備の更新工事を令和7年度までの3か年をかけて進めてまいります。現在より受信エリアの広い電波方式に改めるほか、屋外スピーカーの改修や戸別受信機の更新を行い、情報伝達機能の向上を図ってまいります。

 消防施設の整備については、現在、海上・飯岡統合消防分署庁舎建設工事にかかる設計業務を行っており、実施設計完了後は、令和6年度中の運用開始を目指し、建設工事を進めてまいります。

 また、消防力の強化を図るため、新たに地上型耐震性貯水槽を萬歳地区多目的研修センターに設置いたします。火災発生時には必要な水量を速やかに消防隊へ供給することで、迅速な消火活動を行ってまいります。

 住宅用防災機器等の普及啓発については、後期高齢者世帯に対する住宅用火災警報器設置助成事業を継続して行うとともに、未設置世帯への普及啓発を推進し、市民の防災意識の向上を図ってまいります。


 次に、消費者の保護について申し上げます。

 消費者保護対策の推進については、成年年齢の引き下げや、いわゆる霊感商法など、多様化する消費者トラブル等に対応するため、消費生活相談員のスキルアップに向けた各種研修の充実を図るとともに、庁内関係各課や関係機関と連携を図りながら、引き続き消費生活センターにおける相談体制のさらなる充実・強化に努めてまいります。

 また、消費生活被害を未然に防ぐため、広報紙等による啓発活動のほか、消費生活サポーターとの連携による幅広い年齢層への情報提供を行ってまいります。

 

◆ 行政改革アクションプラン ◆

 次に、行政改革の推進について申し上げます。

 行政改革の推進については「第4次旭市行政改革アクションプラン」を指針として、第2期総合戦略の実現に必要な、将来にわたって持続可能な行財政運営基盤の確立に向け、職員一丸となって取り組んでまいります。

 自主財源の安定的な確保については、税を中心とした債権の回収に、積極的に取り組んでおります。今後も市民負担の公平性を確保するため、債権所管課相互の連携を図りながら、収納率の向上と滞納額の縮減に努めてまいります。

 すべての公共施設の在り方や具体的な運用については、「旭市公共施設等総合管理計画」や「個別施設計画」に基づき、市民ニーズや社会情勢の変化を的確に把握しながら、資産コストの縮減と公共施設の最適な配置を進めてまいります。

 

 

予算編成方針

 次に、令和5年度の予算編成方針について申し上げます。

 本市の財政状況は、これまで着実に推進してきた行財政改革などにより、令和4年度も引き続き健全財政を維持しています。

 このような中、令和5年度の歳入は、市税等の増加が見込まれるものの、長期化するコロナ禍や原油価格・物価高騰などの影響も懸念されることから、予断を許さない状況であります。

 一方、歳出においては、人口減少、少子高齢化対策及び安全・安心なまちづくり等を積極的に推進する中、社会保障関係費や公共施設等の維持更新費用の増加、さらには、昨今の社会情勢から、原材料費・光熱水費等の経常経費の負担増が避けられない状況であります。

 このような状況を踏まえ、令和5年度の予算編成にあたっては、「チーム旭」によるまちづくりを一層推進し、「第2期旭市総合戦略」に掲げる四つの基本目標を実現する関連諸施策を着実に実施するとともに、今後のコロナ禍からの回復も見据えながら、本市のさらなる発展を目指して、一般会計の予算額を305億円としたものであります。

 特別会計は、病院事業債管理、国民健康保険事業、後期高齢者医療、介護保険事業で、177億4,800万円、企業会計は、水道事業、公共下水道事業、農業集落排水事業で、34億9,198万9,000円となり、市全体の当初予算の規模を517億3,998万9,000円としたところであります。